論を重ねました。監査等委員と監査部が定期的にコミュニケーションを図り、結果、課題の共有から改善策まで踏み込んで議論する体制を整えることができました。
25中計後半には、光ソリューション事業の再編に伴う新会社(Lightera)の設立やメタル電線事業の再編など、大規模な改革が進みました。こうした変革のなかで、新たな組織においてもガバナンスが適切に機能しているかを継続的に確認し、内部統制やリスクマネジメントの実効性を不断に高めていくことは非常に重要です。
塚本: 機関設計の変更も、今回の組織再編やCXO制の導入といった執行体制の見直しも、その目的は共通しています。意思決定を迅速化し、権限と責任を明確にすることで、変化の激しい事業環境に対応できる経営体制を構築することです。それは、森平社長が就任以来一貫して掲げてきた執行力の強化とガバナンスの実効性向上の両面につながるものだと考えています。
これらの成果が問われるのは、まさにこれからです。CXO制については、導入すること自体が目的ではなく、実際に機能するかどうかです。そのためには、各CXOの役割と責任を明確に定義し、意思決定プロセスとの整合性を取る必要があります。
また、あわせて企業風土そのものを変えていくことも重要です。データセンタ関連事業では、これまでとは異なるスピードやリスク・リターン特性への対応が求められます。だからこそ、「まずやってみる」「失敗したら修正する」というマインドへの転換が、CXOに限らず、組織全体にも必要だと考えています。
籔: ジョブ型人事制度やHRBP(Human Resources Business Partner)の導入なども、企業風土そのものを変えていく取組みだと認識しています。多様な価値観を受け入れ、一人ひとりが主体的に挑戦できる組織へと変わっていくことが、これからの成長フェーズには欠かせません。
「古河電工グループ パーパス」を軸とした対話を通じて現場の納得感やモチベーションを高めること、また女性活躍や外国人登用も含め、多様な人材がそれぞれの強みや専門性を発揮できる環境整備や従業員の挑戦を後押しする仕組みの定着など、いずれも重要な取組みです。私自身も、こうした取組みが現場で着実に進められているかをしっかり見届け、社外だからこそできる指摘や支援をしていきたいと考えています。
▍社外取締役 取締役会議長 塚本 隆史
―最後に、皆様にメッセージをお願いします。
塩見: 私が経営において大切にしているのは、「投資なくして成長なし」という考え方です。現在の当社グループには、将来に向けた投資を積極的に進める姿勢が根付いてきていると感じます。
ただし、その投資をいかに成果につなげ、着実に回収していくか。そこまで責任を持つ意識を、組織全体で共有することが重要です。その点でも、各CXOがそれぞれの立場でリーダーシップを発揮していくことに期待しています。皆様にも、持続的な成長に向けた当社グループの取組みに、ぜひご期待いただければと思います。
籔: 当社グループが生み出す技術や製品は、2030年、そしてその先も、社会インフラを支える重要な役割を果たしていくと考えています。そうした当社グループの技術の可能性や将来性に、私は大きな期待を寄せています。成長期待を着実に実現していくこと、そしてそのプロセスについて株主・投資家の皆様と適宜適切に対話していくことが、企業価値向上に欠かせません。
当社グループでは、投資家の皆様との対話の詳細が取締役会で常に共有され、経営の議論に反映されています。私も社外取締役として、そうした内容も踏まえながら、企業価値のさらなる向上に向けて役割を果たしていきたいと考えています。
塚本: 私が今、特に株主・投資家の皆様にお伝えしたいのは、変革期にある当社グループの「等身大の姿」です。それは、現在の業績や財務状況だけでなく、私たちが目指す方向性や将来像についても、ありのままを正確かつ誠実にお伝えすることです。そして、それを適切にご評価いただくことが重要だと考えています。
当社グループは、25中計を経て、新たな成長フェーズに入りました。これまで着実に築いてきた経営基盤を土台に、変化の激しい事業環境のなかでも持続的な成長を実現していくという意思は、取締役会でも共有されています。私たち社外取締役も、その挑戦を後押しするとともに、リスクマネジメントの実効性を確保しながら、当社グループの中長期的な企業価値の向上に貢献していきたいと考えています。