投資については、2026年度から2030年度までの5年間で6,500億円を計画しています。そのうち5,000億円を、データセンタ関連事業を中心に、データセンタの普及・拡大とは切り離せないエネルギー問題の課題解決に貢献するHVDC関連事業、また新規事業といった注力分野に重点配分します。
現時点においては、2030年度に連結営業利益 2,500億円、ROE 20%、ROIC 15%という財務到達水準を設定しました。また、連結営業利益2,500億円のうち約2,000億円はデータセンタ関連事業で創出する計画です。このように2030年に向けて、当面はデータセンタ関連の市場成長が当社グループにとっての最大の事業機会であり、成長の柱になると考えています。一方、2030年以降も見据えて、HVDCや新規事業をはじめとした新たな成長の柱となる事業の基盤構築や育成も進めていく考えです。
▍古河電工グループ パーパス「つづく」をつくり、世界を明るくする。
▍外部環境
▍古河電工グループの特徴
| 財務到達水準 | 2030年度 | (参考)2025年度実績 |
|---|---|---|
| 営業利益 | 2,500億円 | 639億円 |
| ROE | 20% | 19.1% |
| ROIC | 15% | 12.2% |
(注)財務到達水準は、2026年5月19日時点の情報です。外部環境変化により、必要に応じて見直しを行います。
ただし、新たな経営方針を策定しても、それを実行できなければ意味がありません。ビジョン2030の実現に向けて、それらを確実に実行するために、大幅な組織変更とともに、経営体制の改革も進めています。
その一つが、2026年度から導入したCXO制です。従来の本部制では専門機能ごとの最適化が進む一方、組織横断での意思決定や経営資源配分に課題がありました。そこでCXO制では各経営上の重要課題の責任者として担当CXOを置き、CEOが担っている権限の一部を各CXOに委ね、各CXOが経営者として全社視点で各専門領域の課題解決にあたります。意思決定の質とスピードをより高め、執行力を強化することが狙いです。
また、事業運営の考え方も進化させてきました。収益性や成長性は、従来のセグメント単位にとらわれず、市場機会や社会課題解決を起点とした製品群や事業の組み合わせで生まれる価値を重視して評価しています。「何の会社かわかりにくい」と言われるほど多様なセグメントを有する当社グループですが、その広がりを組み合わせることで、データセンタ市場では関連技術や製品を幅広く提供できることが競争優位性となっています。事業環境を踏まえた事業・製品群単位でのポートフォリオ最適化により、競争力を高めています。
新たな経営体制とともに、事業運営の両面から進化を図り続けることで、変化を迅速に捉え、成長機会を確実に実行へと結びつける経営の力を引き上げていきます。
私が成長フェーズにおいて重要だと考えているのは、人材や技術・知的財産といった無形資産です。企業価値を生み出す源泉は、突き詰めれば人です。私は人をコストではなく、将来の価値を生み出すための投資対象だと考えています。一人ひとりの発想や挑戦する姿勢、実現に向けて行動する力が企業の成長を左右します。だからこそ、従業員がやりがいや貢献実感を持ちながら能力を発揮できる環境づくりを重視しています。また、当社グループが長年培ってきた技術や知的財産も重要です。情報/エネルギー/モビリティといった幅広い領域で蓄積してきた技術基盤は、一朝一夕に築けるものではありません。現在のデータセンタ関